雑食日誌

Vue.jsとServerless。ときどきチーム開発

DevLOVE X参加記録

先日DevLOVE Xというイベントに参加してきた。とても豪華なスピーカー陣が5トラック並行にセッションするため、何を聞きにいくか一番悩んだイベントだったと思う。
色々な分野の有力者の方々から深い話をたくさん聞けて面白く、多くの学びがあった。

devlove.wixsite.com

特に印象に残った講演をふりかえっていく。(以下敬称略

エンジニア、エンジニアリングマネージャーとして成長するために必要なこととは? by 安西 剛

speakerdeck.com

今回のイベントで一番考えさせられたセンションだった。 最近の開発ではチームに着眼したふりかえりを実施するものの、個人に焦点を当てたふりかえりはなかなか広まっていない。 しかし、エンジニア個人の成長を考えると一人のふりかえりがより重要ではないかというお話だった。 私自身一人のふりかえりを実施していたが、以下の新しい観点を得られた。

  • KPT/YWTに加えて感情を言語化する
  • ふりかえりした結果を共有する

私は自分の嫌な一面やみたくないところと向き合いたくないから感情を言語化することを避けてきていたように感じる。 セッションを聞いて、感情と向き合うことで自分のモチベーションを知ることができ、成長につながることがわかった。 自分のことは十分知っているだろうという認知バイアスにかかっていたことを自覚させられた瞬間だった。

個人のふりかえりを共有することは気恥ずかしさがあり一人ではやるという発想にすらいたっていなかった。 しかし、自分が見えない観点をフィードバックしてもらえることは重要だと気付かされた。

ふりかえりの結果、学んだことは習慣化しないと意味がなくなる。 無意識におこなわれる習慣にうまく組み込めるようにルーチンを作っていきたい。

それはYAGNIか? それとも思考停止か? by 川島 義隆

www.slideshare.net

最近私はエンジニアとしての働き方、役割が変わり、言われた物を作るよりも価値のあるものを作ることにコミットするようになってきている。
そんな中で YAGNI を間違って認識し、作り始めるスピードを正としてきはじめた自分にはいい教訓になった。
考えることを安易に止めず、本当はもっといい設計があるのではないか、考えることに時間を使う方が投資対効果が高いこともある。 なので、どこまでが本当にユーザーに問わないとわからない領域でどこまでは思考することで最善を尽くせるのかバランスを意識しないといけないと解釈した。

具体的な設計では状態や区分を実装するときにインターフェースを切る考えを学んだ。 ホットスポットを見つけるツールも使っていきたい。

自分に向いている楽しめる仕事をするための目標設定 -失敗のストーリーに分析と対策を添えて- by 川鯉 光起

speakerdeck.com

過去の経験から自分を知り、学びを抽象化する具体的な方法を知ることができた。 エンジニアの自分にとっては「エンジニアリングが好き」で考えを止めず、さらに目的を深掘りしていくことが学びになった。 自分なりに解釈すると、以下のようなる。

  • 経験してきた中で印象に残るストーリーを切り出す
  • ストーリーから事実(仕事)と感情を洗い出す
  • 並べた事実と感情がなぜ起きた/感じたかを問い直す
  • 問いに答えてさらに問い直すことを重ねて学びに抽象化する

これらから自分は作ることよりも価値を届けること、使ってもらえることにモチベーションを感じることが改めてわかった。 他にも紹介されていたキャリアアンカーストレングスファインダーをやってみたいと思う。

アウトカムを出す! 楽しむ! 両方やるために経験を味方にする! by 高橋 陽太郎

poohsunny.hatenablog.com

アウトカムは重要であると同時にエンジニアの楽しさにも経験を通して繋がっていることを学んだ。

セッションを聞くまでプロダクト作りは成果にコミットできいないと意味がないけれども、全員のエンジニアの楽しさにつながるわけではないのではないかと思っていた。 エンジニアは技術領域と何を作るかを決める領域のそれぞれ比重を持っていたからだ。 センションを聞いたおかげで、足りないのは視座を高めたり詳細まで降りたりすることを共有することだと学んだ。

コーディングという観点だけを見ると限りなく綺麗にしていきたいし、最適化したくなる。 ただ、プロダクトとして何を目指していて、現在どういう状況なのかを共有し、理解することでチーム全員が同じ方向を向けるのではないかと思った。 なので、エンジニアに限らずチームメンバーがどの分野に興味があり、どこにギャップがあるか観察して思いを共有していきたい。

まとめ

今回のイベントからは一貫して学びを得ることの重要性を知れた。 学びは自分だけでなく、チームやプロダクトにも当てはめることができる。 これからは積極的に学びを得るためのフィードバックサイクルを早くしていきたい。

最後に、ここまで濃ゆい時間はもう過ごせないと感じるほど素敵な二日間を提供してくださった運営の方々に圧倒的感謝…